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三重県津市羽所町399
(津駅東口すぐ) TEL:059-228-8111(代) FAX:059-225-3898 駐車場完備 24時間診察対応 米国白内障屈折矯正手術学会に参加して2009年4月 米国白内障屈折矯正手術学会に参加して(Retina Poster賞受賞)本年4月3日〜8日間まで、サンフランシスコで開催された米国白内障屈折矯正手術学会(ASCRS)に出席し、3演題の発表をしてきました(図1)。出発日の4月3日(金)は津、偕楽公園の桜は満開でしたが、サンフランシスコはやや寒いのか?学会期間中桜はつぼみがちらほらといったところでした。学会の行われたモスコーン国際会議場は、地下通路で結ばれた北棟と南棟があり大変大きく(図2)、京都宝ヶ池の国際会議場の5倍の広さだそうです。
白内障手術や硝子体手術に関する演題を発表しました。学会終了日カテゴリー別に優秀賞の表彰がありますが、網膜カテゴリーでは小生の演題がPoster of Interestという賞を頂きました。米国、海外からの発表も含めて網膜カテゴリーでは小生1人です(図3)。この詳細はASCRSのホームページPosters on Demandoに掲載されていますので興味有る方は見てください。学会中、現地の新聞(4月5日付 図4)でも名前がでて少しは話題になったようです。学会終了後、早速この演題に関する執筆依頼がOcular Suregery News(SLACK社)(米国)とJaypee-Highlights Medical Publishers(英国、インド)よりあり、それぞれ7月号、9月号で掲載される予定です。 今回の学会の白内障関連の話題は多焦点眼内レンズでした。これは白内障手術後、遠方も近方もよく見えるようになる眼内レンズで遠近両用のメガネを眼内挿入する方法です。日本では2種類の多焦点レンズが先進医療扱い(保健適用外)として認められているだけですが、米国欧州では患者様のニーズに合わせた、多くのレンズが実用化されてきているようです。他に白内障手術後の乱視軽減・老視矯正・色収差の解決へ向けての研究発表が多く見られました。屈折矯正手術ではフェムドセカンドレーザーが注目されていました。これはレーザー近視矯正手術(レーシック)をより安全・正確に出来る最新のレーザーで正確な角膜移植手術にも使えます。緑内障薬では、日本にはないα2アゴニストのブリモジンが欧米でマーケットでの占有率が多くなり注目されており、現在のPG製剤・β遮断薬・手術と併せて使うことで新しい緑内障治療法になっていくとのことでした。網膜硝子体手術では、27Gのカッターが実用化されつつあり(普通の採血では20G針を使っておりそれよりはるかに細いカッターです)、当院で2年前より使用中の25Gカッターも、近年中に変えてゆく必要があると思いました。Poster Of Interest賞を頂いたのは、この網膜硝子体セッションでの発表です 学会最終日の4月8日午後、受賞レセプション終了後、現地の医師の案内で学会場から南へ車で1時間のスタンフォード大学附属属病院を見学してきました。正面玄関前に噴水のある大きな池があり先ずここで患者家族の皆様の心をなごませるとのことでした(図5)。 夕方5時頃からの見学でしたので、昼の診察は終わっており、付属病院の救急部をみてきました。「ライフフライト」医療搬送プログラムを組み、使用機材は救急車、ヘリコプター、飛行機です。搬送範囲はカリフォルニア州全域から米国全土を越えて海外にも及び、ヘリコプター(図6)はサンフランシスコ全域(半径240km)とのことで、911番(119ではない)電話があると、メディカルコントロール担当医がどれを出動させるか決めることになっています。サンフランシスコ全域から1次、2次、3次救急患者を受け入れるER病院の典型で当日眼科関連の患者も多数見られました。三重県に帰って今後の東海眼科での眼科救急診療の大変良い参考になりました。もっと長い時間見学したかったのですが、翌朝(4月9日)11時発の飛行機で日本へ帰るので、車で送って頂きホテルに着いたのは夜の2時過ぎでした。 帰りの飛行機内では4月12日に予定している三重県眼科集談会での2演題発表スライドを作成していると一睡もせずあっという間に日本に着きました。翌日の4月11日は東海眼科で通常の外来診察と午後手術をして4月12日午前は外来診察後、午後から三重県眼科集談会で2演題発表後、突然意識がなくなり気がついたら救急車の中でした。永井病院で1か月入院治療をうけ5月11日より診察に戻ることができました。 大変ご迷惑をおかけしました患者様、眼科医会の先生方、永井病院の先生と職員の皆様、、診療や当直を手伝って頂いた大学関係の先生方、当院の医師と職員、および家族縁者に大変感謝しています。 学会の報告から脱線してしまいましたが、今後体に気をつけて仕事をしようと思っています。 中井義秀 |
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